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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻8号

1996年07月発行

原著

菊皮膚炎—症例報告と菊栽培者に対するアンケート調査

著者: 佐々木五月1 三橋善比古1 近藤慈夫1

所属機関: 1山形大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.577 - P.581

文献概要

 64歳,男性.菊栽培業.10年前より顔面,両手に掻痒を伴う浮腫性紅斑が生じた.菊の開花時期に増悪する.パッチテストは,菊の葉,茎,花弁および,葉のアルコール抽出液にて陽性.菊による接触皮膚炎(菊皮膚炎)と診断した.山形市内の菊栽培農家にアンケート調査を行ったところ,回答者59名中23名(39%)が菊によると考えられるアレルギー症状を有していた.その内訳は,皮膚炎のみを認める者6名(10%),皮膚炎とともに鼻汁,鼻閉,咳などの皮膚炎以外のアレルギー症状を有する者が9名(15%),皮膚炎以外のアレルギー症状のみの者が8名(14%)であった.これらの3群間で平均栽培年数に差はなく,皮膚炎とともに他のアレルギー症状を有する群で栽培面積がやや広かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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