icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻9号

1996年08月発行

今月の症例

Beckwith-Wiedemann症候群の1例

著者: 森康二1 籏持淳1 森健一1 植木宏明1 武田孝爾2

所属機関: 1川崎医科大学皮膚科学教室 2玉島中央病院皮膚科

ページ範囲:P.687 - P.690

文献概要

 5歳,男児.出生前診断にて妊娠中毒,羊水過多,巨大児を指摘.37週正常分娩.出生時体重3946g.臍帯ヘルニア,巨舌,低耳,耳介小溝と軽度の眼球突出を認め,顔面は老人様であった.出生翌日より低血糖に対してグルコース点滴等にて加療.同日臍帯ヘルニアの一期的閉鎖術を施行.血中インスリン値が高値を示していたが日齢と共に軽快化.同時に認められたαフェトプロテインの異常高値も同様に正常化.体細胞の分染分析法による染色体検査では46XY.inverted(11)(p11.2q 12.2)の腕間逆位を認め,その後の検査により父親にも同様の異常を認めた.本症における皮膚症状の病態生理を結合組織成分の発現量の面から検討した報告はなく,患者真皮由来培養線維芽細胞を用いてそれらを検討するとともに,本症の病態,発生機序について若干の文献的考察を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら