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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻9号

1996年08月発行

症例報告

塩酸チリソロールにより日光照射部に生じた乾癬型薬疹

著者: 宇都宮元和12 久松晃1 狩野葉子1 塩原哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室 2公立阿伎留病院皮膚科

ページ範囲:P.708 - P.710

文献概要

 症例は66歳,男性.以前より,頭部と両肘頭に乾癬があり,ステロイド剤外用にて軽決していた.平成5年10月より,塩酸チリソロール(ダイム®)を内服し,5ヵ月後に従来よりあった頭部と両肘頭の乾癬の皮疹に変化はみられなかったが,日光照射部の頸部と両手背に乾癬様皮疹の新生を認めた.組織学的にも乾癬に一致する所見であった.塩酸チリソロール内服を中止させたところ,3週間後には頸部と両手背の皮疹は略治した.このことより,頸部,両手背の皮疹については,塩酸チリソロール内服に日光照射が加わり生じた乾癬型薬疹と考えた.その発症機序について若干の可能性を述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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