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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻9号

1996年08月発行

症例報告

Plasmocytosis circumorificialisの2例

著者: 大塚勤1

所属機関: 1羽生病院皮膚科

ページ範囲:P.715 - P.717

文献概要

 Plasmocytosis circumorificialisの2例を報告した.症例1:67歳,男性.下口唇に自覚症状のない胡桃大の皮疹が出現,下口唇やや右寄りに痂皮,落屑を付着し,粘膜面では浸軟した局面.組織学的に表皮欠損,その下方には好中球と赤血球が,真皮上層では拡張した血管と帯状の形質細胞浸潤が認められた.症例2:56歳,男性.陰茎尖端部に掻痒,疼痛を伴う紅色皮疹出現,陰茎の冠状溝全体に浮腫性腫脹した暗紅色斑.2〜3時の方向に境界明瞭な鮮紅色斑を認めた.亀頭では鮮紅色斑が認められた.組織学的には表皮には錯角化,少量の好中球遊走が見られ,真皮上層には帯状の形質細胞浸潤が認められた.いずれもWassermann反応陰性,plasmocytosis circum—orificialisと診断し,非ステロイド系消炎剤の外用で軽快した.発生機序,鑑別すべき疾患について文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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