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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻9号

1996年08月発行

文献概要

症例報告

慢性関節リウマチに随伴した下腿の巨大な皮下血腫と潰瘍

著者: 村山直子1 松井はるか1 田邉俊成1 伊崎誠一1 北村啓次郎1 鈴木正2

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター皮膚科学教室 2埼玉医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.749 - P.751

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 62歳,女性.38歳頃から慢性関節リウマチ(RA)を発症し,他院内科にて非ステロイド系消炎剤,ステロイド,免疫抑制剤などにて治療を受けていた.平成6年8月,テーブルの角で左前脛骨部を打撲した.巨大な皮下血腫に続発して20×8cmの潰瘍を形成した.病理組織学的に血管炎は証明されなかった.保存的治療を行ったが潰瘍は縮小せず,メッシュグラフトにて軽快治癒した.自験例の巨大皮下血腫および潰瘍は外傷を契機に発症したもので,RAに伴う皮膚血管系の脆弱性は予想以上のものであると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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