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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻1号

1997年01月発行

臨床統計

爪下悪性黒色腫12例の臨床的検討

著者: 竹之内辰也1 野本重敏1 山田聰1 小柳明久1 伊藤雅章1 勝海薫2 兼子泰行3 手塚匡哉4

所属機関: 1新潟大学医学部皮膚科学教室 2県立がんセンター新潟病院皮膚科 3かねこ皮膚科医院 4徳友医院

ページ範囲:P.15 - P.18

文献概要

 新潟大学附属病院皮膚科において1985年から1995年までの11年間に経験した爪下悪性黒色腫の12例を集計し,臨床的に検討した.悪性黒色腫全体に占める割合は24%,初診時年齢の平均は64.3歳で男女差はなく,第1指趾に生じたものが58%(7例)を占めていた.明らかな外傷歴を有するのは4例で,そのいずれもが第1指趾に生じたものであった.爪甲変形を認めた群は,認めなかった群に比べ,levelとtumor thicknessがともに高値で,爪甲変形の有無は組織学的深達度を反映する重要な指標となると考えた.手術治療としては,指趾切断もしくは関節離断と,予防的所属リンパ節郭清を原則とし,化学療法とインターフェロンβを併用した.原病死は1例のみであり,従来の報告に比べ良好な予後が得られている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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