icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻10号

1997年09月発行

文献概要

症例報告

剣創状強皮症の1例

著者: 天野正宏1 内沼栄樹1 高山敦子1 石黒匡史1 村下一晃1 塩谷信幸1

所属機関: 1北里大学医学部形成外科学教室

ページ範囲:P.821 - P.823

文献購入ページに移動
 剣創状強皮症によって生ずる前頭部の脱毛,前額部の皮膚硬化,陥凹局面は副腎皮質ステロイド剤の外用や局注などの保存的治療に対して抵抗性である.1985年より1994年までの10年間に同症に対して外科的治療を行った報告は15例あり,その手術方法としては,浅側頭動脈皮弁を用いた再建が2例,牛真皮コラーゲン注入を行ったもの1例,W形成術を行ったものが8例,tissue expanderを使用したものが5例であった.今回,29歳の女性,剣創状強皮症の1例を報告する.剣創状強皮症の前額部の陥凹変形に対して,真皮移植術を行った.手術後6か月経過するも病変部の再燃,進行を認めていない.本法は同症に対する外科的治療として優れた方法と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?