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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻10号

1997年09月発行

文献概要

症例報告

全身性エリテマトーデスと抗リン脂質抗体症候群の兄妹例

著者: 安部正敏1 石川治1 渋沢弥生1 宮地良樹1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.825 - P.827

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 16歳男児の全身性エリテマトーデス(SLE)と10歳女児の抗リン脂質抗体症候群の兄妹例を報告した.血清学的に,兄は抗核抗体,抗Sm抗体が陽性であったが,ループスアンチコアグラント,抗カルジオリピン抗体は陰性.妹はループスアンチコアグラント,抗カルジオリピン抗体の両者が陽性,抗一本鎖DNA抗体が高値であったが,その他の自己抗体は認められなかった.HLAタイプは兄がA2,B35,B60,Cw3,DR2,DR9,妹がA2,B24,B35,B61,Cw3,DR9,父親がA2,A24,B35,B52,Cw3,DR2,DR9,母親がA2,A24,B60,B61,Cw3,DR2,DR9であった.SLEとHLAとの相関に関する本邦報告ではA11,B8,B40,DR2,DRw9,抗リン脂質抗体症候群ではDR4が指摘されており,自験例では兄がDR2であった.今後,自験例については妹のSLE併発に留意して,注意深い経過観察が必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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