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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻10号

1997年09月発行

文献概要

症例報告

Mycobacterium intracellulareによる皮膚非定型抗酸菌症を生じた全身性エリテマトーデス

著者: 道満寛子1 延藤俊子1 幸田衞1 植木宏明1

所属機関: 1川崎医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.833 - P.836

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 54歳,女性.25年前から全身性エリテマトーデス(SLE)として治療されていた.左下腿を打撲した3か月後同部に皮下結節が出現し,膿疱化の後潰瘍を形成した.病理組織学的には真皮浅層から脂肪織にかけて広範囲な膿瘍と真皮深層に類上皮細胞肉芽腫を認めた.生検組織培養にて非定型抗酸菌が検出され,Mycobacteriztm intracel—lulareが同定された.イソニアジド,シプロフロキサシン併用投与で結節は縮小,潰瘍も肉芽を形成し大部分で上皮化を認めたが痩孔部は難治であった.自験例は外傷部位から経皮的に感染を起こしSLE,慢性関節リウマチに伴った血管病変を基にリンパ行性および直接浸潤をしたものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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