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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻11号

1997年10月発行

文献概要

症例報告

多発性立毛筋性平滑筋腫の1例

著者: 清水晶1 秋元幸子1 安部正敏1 石川治1 宮地良樹1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.955 - P.957

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 46歳,女性.初診7〜8年前より顔面に小結節が出現.その後,皮疹は顔面全体,上腕,背部,腹部に新生した.病理組織学的所見で,真皮全層に境界明瞭な腫瘍塊の増生を認めた.この腫瘍塊は楕円形の核を有する細胞と線維束とから成っていた.この線維束はelastica-van Gieson染色で黄染したことより,自験例を多発性立毛筋性平滑筋腫と診断した.本症は,子宮筋腫との合併例が多く,発生要因としてエストロゲンとの関係が指摘されている.自験例も子宮筋腫を合併しており,血中エストロゲン値,および免疫組織化学的にエストロゲンレセプターを検討したが,血中エストロゲン値に異常はなく,またエストロゲンレセプターも染出されなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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