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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻11号

1997年10月発行

症例報告

Woringer-Kolopp病の1例

著者: 阿部理一郎1 松江弘之1 横田浩一1 鍋島資幸1 小林仁1 熊切正信1 大河原章1

所属機関: 1北海道大学医学部皮膚科学講座

ページ範囲:P.959 - P.961

文献概要

 36歳,男性.3年前,右肘部に紅色皮疹が出現し,徐々に増大した.自覚症状がないため放置していたところ鶏卵大の角化性紅斑性局面となった.病理組織像は表皮内への異型単核細胞の著明な浸潤であった.腫瘍細胞は核に切れ込みがあり表皮基底層に多いが,有棘層内でもPaget病様の胞巣を形成していた.また真皮上層では単核細胞の帯状細胞浸潤があった.浸潤細胞の免疫組織学的検索ではCD 2,CD 3陽性であり,かつCD 4陰性,CD 8陽性を示した.Pagetoidreticulosisの限局型であるWoringer-Kolopp病と考え周囲の正常皮膚約5mmを含めて切除した.術後7か月経つが再発はみられない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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