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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻13号

1997年12月発行

臨床統計

島根医科大学附属病院皮膚科における石灰化上皮腫の統計的観察—腫瘍発生の要因についての考察

著者: 髙田祐子1 草場泰典1 出来尾哲1 地土井襄璽1

所属機関: 1島根医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1087 - P.1089

文献概要

 当科開設以来17年間に石灰化上皮腫と診断された計37症例,40腫瘍について統計的観察を行った.男女比は1:1.5で女性に多く,発生部位は上半身,特に上肢,顔面に好発していた.発生年齢は10歳代が約40%と最も多く,次いで0〜9歳が30%を占め,両者を合わせると全体の約70%であった.また,30歳代で一度腫瘍の発生が0になり,40歳代以降に再び発生がみられるという2峰性を示した.このような事実は,本邦の本症の統計的観察の報告とほぼ一致しており,これらの点から,本症の原基となり得る組織が上半身に多く,アンドロゲンが少ない時期に本症の発生が促されるものと推測した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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