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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻13号

1997年12月発行

症例報告

汎発化したHallopeau稽留性肢端皮膚炎の1例

著者: 松島陽一郎1 田村敦志1 石川治1 宮地良樹1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1094 - P.1096

文献概要

 71歳,男性.1994年夏より手指爪甲周囲に発赤と小膿疱が出現.その後爪甲が変形し,一部は脱落した.1995年夏,発熱とともに同様の変化が足趾にも出現し,躯幹,頭部に膿疱を伴う紅斑が生じたため当科を受診した.膿疱内容は無菌性で,組織学的に錯角化,表皮突起の延長とKogojの海綿状膿疱を認めた.臨床・組織像よりHallopeau稽留性肢端皮膚炎の汎発型と診断し,エトレチナートとプレドニゾロンの全身投与を併用し,軽快した.本症に対する副腎皮質ホルモン剤の全身投与の是非については議論のあるところであるが,副腎皮質ホルモン剤の即効性は優れており,症例を選んで適切に使用すれば本症の治療に有用であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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