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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻13号

1997年12月発行

文献概要

症例報告

疱疹状天疱瘡の1例

著者: 村田久仁男1 森田礼時1 稲沖真1 竹原和彦1 荒井邦夫2

所属機関: 1金沢大学医学部皮膚科学教室 2荒井皮膚科医院

ページ範囲:P.1098 - P.1100

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 59歳,女性.35歳頃から体幹,臀部,四肢,とくに両下腿に強い痒みを伴った紅色丘疹が出没するようになった.紅色丘疹の生検標本ではeosinophilic spongiosisがみられ,蛍光抗体直接法では表皮細胞間にIgG, C3の沈着が認められた.蛍光抗体間接法で血中抗表皮細胞間抗体は20倍陽性であった.疱疹状天疱瘡と診断し,プレドニゾロン1日30mgの内服により皮疹は速やかに軽快した.免疫プロット法で患者血清は160 kD表皮蛋白と反応したことから,自験例は尋常性天疱瘡よりも落葉状天疱瘡に近いものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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