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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻13号

1997年12月発行

症例報告

自己免疫性膵炎患者にみられた紫斑—Leukocytoclastic vasculitisを呈した1例

著者: 栗島悦子1 石黒直子1 檜垣祐子1 川島眞1 渡辺伸一郎2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2東京女子医科大学消化器内科

ページ範囲:P.1105 - P.1107

文献概要

 71歳女性の自己免疫性膵炎患者の下腿に生じた紫斑を報告した.約3年前に自己免疫性膵炎を発症.プレドニゾロン40mg/日を開始したところ,黄疸,膵腫大,膵管狭窄が改善し,γ—グロブリン,IgG,抗核抗体等も正常化した.プレドニゾロンを減量中,両下腿に浸潤を触れない紫斑が出現した.皮膚病理組織学的にleuko—cytoclastic vasculitisを認め,高γグロブリン血症性紫斑病,アナフィラクトイド紫斑病との鑑別を要した.膵の病理組織では腺細胞の破壊に加え,一部に核塵を伴った好中球および好酸球の浸潤が認められ,紫斑の病理組織像に類似した所見が得られた.よって,本例を自己免疫性膵炎に伴って出現した紫斑と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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