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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻13号

1997年12月発行

文献概要

症例報告

クロレラによる中毒疹の2例

著者: 大沼すみ1 戸倉広一1 西田るみ1 川口とし子1 山本紫1 大沢純子1 宮川加奈太1 北村和子1 池澤善郎1

所属機関: 1横浜市立大学医学部附属浦舟病院皮膚科

ページ範囲:P.1109 - P.1112

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 市販のクロレラ製剤による中毒疹を2例経験した.症例1は17歳,男.初診2か月前よりアトピー性皮膚炎の治療のため,クロレラ錠剤およびクロレラエキスを購入し,内服開始したところ,約1週間後より皮疹の悪化を認めた.パッチテストは48時間判定は(+)であったが,72時間判定は皮疹の悪化のため判定不能であった.内服テストではクロレラ10錠内服24時間後に,全身にびまん性紅斑を認めた.症例2は68歳,女.初診約1年前よりクロレラ錠剤を購入し,時々内服していた.顔面の皮疹に続き,全身に紅斑・丘疹型の皮疹が出現パッチテストは陽性.2例ともDLSTは陽性であったが,健常人に行ったDLSTも陽性となり,クロレラ製剤の中毒疹におけるDLSTの診断的価値は乏しいものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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