icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻2号

1997年02月発行

文献概要

症例報告

リン酸コデインによる膿疱を伴った猩紅熱型薬疹の1例

著者: 泉裕乃1 伊丹聡巳1 内田智恵子1 上出良一1 新村眞人1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.137 - P.139

文献購入ページに移動
 34歳,女.1993年7月14日より咳嗽のためリン酸コデインを内服したところ翌日より手掌,足背,下腹部に掻痒を伴う紅斑が出現し,下腹部では融合し紅色局面を形成し,小膿疱を多数伴っていた.7月19日に内服を中止し一旦軽快したが,7月23日に再度内服し同一部位に皮疹の再燃を見た.血液検査にて好酸球上昇があった.病理組織所見は角層下膿疱と真皮に好酸球を多数含む炎症細胞浸潤を認めた.リン酸コデインによるDLST陰性.パッチテストは皮疹部,無疹部共に陽性であったが,皮疹部のほうがより強く陽性となった.以上よりリン酸コデインによる膿疱を伴った猩紅熱型薬疹と診断した.猩紅熱型薬疹の症状はacute generalized exanthematous pus—tulosisと類似性があると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?