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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻2号

1997年02月発行

文献概要

連載

Practical English for Busy Physicians・38

著者:

所属機関: 1California大学

ページ範囲:P.186 - P.186

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正しい時制,抗ヒスタミン剤,医療訴訟について
 論文を書くに当たって現在形や過去形をいつ使用するかというのは至って簡単そうですが,そうはいかないようです.最近添削した論文の中に次のような文がありました.“Two cases of allergy to X were reported.”これを読んだ時,はたして筆者はそのようなアレルギーの論文を読んだのか,または単なる時制の間違いなのかと思い悩んでしまいました.明らかに筆者はこの症例について報告を出しているのですから時制を変えて“Two cases of allergy to X are reported.”としました.たとえそれが昔の古い症例でも今現在その報告を行っている訳ですから現在形が必要となります.同じ論文の中で“infiltrated erythematous indurations”というのがありました.induratedは形容詞として使用するのが一般的ですから,その場所が硬くなっているのならば普通はhardかinduratedを使います.そこで私は“infiltrated erythematous plaques”としました.そのほかにも面白いものとして“some patient becomes allergic”というのがあり,これはもしあなたが“patient”を主語にしているのなら“becomes allergic”とできますが,“some patient”と不特定多数を主語にしたのなら“some patients have become allergic”としなければなりません.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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