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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻3号

1997年03月発行

文献概要

症例報告

ミノサイクリンが奏効した融合性細網状乳頭腫症

著者: 大嶋美紀子1 早川和人1 塩原哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.238 - P.240

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 融合性細網状乳頭腫症の1例にミノサイクリンの投与を行い,著効が得られたので報告した.症例は15歳男子で1年前から発症,初診時躯幹正中,頸部を中心として広範囲に丘疹,色素沈着が多発融合し細網状を呈した.組織学的には過角化,乳頭腫症,basal melanosisが認められ,融合性細網状乳頭腫症と診断した.治療として尿素軟膏,ビフォナゾールクリームを使用したが無効であり,ミノサイクリン100mg/日を投与したところ,3週間後に皮疹は著明に軽快した.投与中止5か月後に再発を認めたため100mg/日の内服を再開したところ,2週間後にほぼ消退した.短期間の投与で効果が得られること,副作用も比較的少ないことからミノサイクリンは本症の治療に試みられるべき薬剤と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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