icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻3号

1997年03月発行

文献概要

症例報告

汎発性皮膚カンジダ症の成人例

著者: 樋口道生1 田沢節子2 高橋久男3

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院皮膚科 2昭和大学藤が丘病院中央臨床検査部 3相模中央クリニック

ページ範囲:P.257 - P.259

文献購入ページに移動
 29歳,男.夏季に急速に汎発化した皮膚カンジダ症の1例を報告した.10数年来股部に分芽菌性間擦疹,25歳から精神不安,肥満あり,高脂血症で加療を受けていた.顔面を含む体幹四肢におよそ爪甲大までの多くは襟飾り様の鱗屑を付す紅斑を認めた.身体各所の鱗屑からのKOH標本で胞子と仮性菌糸を認め,培養でCandida al—bicansが分離同定された.組織学的には角質層にPAS染色陽性の菌要素をみた.抗真菌剤の内服外用で6週後に治癒した.自験例の汎発化の要因には分芽菌性間擦疹,精神的要素,肥満,そして夏期の高温が密に関与していると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら