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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻3号

1997年03月発行

文献概要

治療

トラニラスト治療を試みたサルコイドーシスの3例

著者: 新山史朗1 岡本潔1 石塚敦子1 種井良二1

所属機関: 1北里研究所メディカルセンター病院皮膚科

ページ範囲:P.280 - P.283

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 トラニラスト内服治療を試みたサルコイドーシスの3例について報告した.症例1:33歳,女性.臀部,四肢に皮下結節を認めた.血性ACE正常.両側肺門部リンパ節腫脹(bilateral hilar lymphadenopathy,以下BHL)陽性.内服開始1.5か月後には発疹は消失し,BHLは縮小した.症例2:47歳,女性.下肢に皮下結節を認めた.血清ACE高値.BHL陽性.内服開始0.5か月後には発疹は消失し,血清ACE低下するもBHLに著変なし.症例3:29歳,男性.上半身に皮内結節を認めた.血清ACE高値,BHL陽性.4年前よりのプレドニゾロン内服療法を漸減後,トラニラストに変更したところ結節の増多,呼吸困難が出現した.同療法再開後,これら症状は軽快.サルコイドーシスは自然消失するものが多く,通常積極的治療は必要としないものの,トラニラストは皮膚病変消失までの期間を短縮し,内臓病変,BHLにも作用する可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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