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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻4号

1997年04月発行

文献概要

症例報告

後頭部に腫瘤形成を認めた糖尿病性浮腫性硬化症の1例

著者: 佐地良文1 戸倉新樹2

所属機関: 1町立浜岡総合病院皮膚科 2浜松医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.338 - P.340

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 47歳,男性.約10年前に,高血糖を指摘されたが放置していた.3年前に,先行感染の既往なく頭部に腫瘤が出現し,徐々に増大したため当科を受診した.後頭部に自覚症状のない5×3cmの隆起性の皮下腫瘤が認められた.空腹時血糖が391mg/dlと高値を示したため,インスリンで血糖のコントロールを行ったところ,腫瘤はやや縮小軟化した.組織学的に,真皮は肥厚し,真皮深層の膠原線維は増生,膨化し,間隙形成がみられた.アルシアンブルー染色で膠原線維束の間隙に陽性物質を認めた.以上より,糖尿病性浮腫性硬化症と診断した.項部および上背部には皮膚硬化はなく,後頭部に腫瘤を形成した点,特異な臨床像と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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