icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻4号

1997年04月発行

文献概要

症例報告

全身性アミロイドーシスの1例

著者: 栗川幸子1 関東裕美1 中村良一2 露木重明3

所属機関: 1日産玉川病院皮膚科 2日産玉川病院内科 3東邦大学医学部第一皮膚科学教室

ページ範囲:P.347 - P.350

文献購入ページに移動
 61歳,男性.定期健診で腎機能障害を指摘され,腎生検を施行したところアミロイドが検出された.その後,胃,直腸からもAAアミロイドが証明され,全身性アミロイドーシスと診断した.基礎疾患はない.皮膚には,背部と上肢伸側にrip—ple-patternを呈する灰褐色の色素沈着がみられ,生検で汗腺と脂腺周囲,立毛筋,皮下の血管壁にAAアミロイドがみられた.治療は,DMSOと血液濾過透析を施行したところ,SAAが13から8.2μ/mlと低下したが,その後肝臓の急速な腫大を来し肝不全にて永眠した.本症例は,基礎疾患のない全身性のAAアミロイドーシスと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?