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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻4号

1997年04月発行

文献概要

症例報告

M蛋白血症を伴った肥満細胞症の1例

著者: 森川玲子1 根本治1 半田洋2 石倉正嗣3

所属機関: 1国家公務員等共済組合連合会斗南病院皮膚科 2国家公務員等共済組合連合会斗南病院内科 3国家公務員等共済組合連合会斗南病院検査科

ページ範囲:P.352 - P.354

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 48歳,女性.顔面を除くほぼ全身に淡紅色あるいは茶褐色丘疹と黒褐色斑を多数認め,ダリエ徴候も陽性であったことから肥満細胞症と診断した.組織学的には肥満細胞症としての所見に加え,真皮上層および毛嚢周囲におけるムチンの沈着を特徴とした.患者はM蛋白血症を合併しており,骨髄穿刺で骨髄中の形質細胞が軽度増加していることが確認された.自験例ではM蛋白血症が刺激因子として作用して,組織学的に肥満細胞の増加とムチン沈着をきたしたものの,臨床的には肥満細胞症の症状のみが認められたと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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