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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻4号

1997年04月発行

治療

尖圭コンジロームに対するビダラビン軟膏外用の効果

著者: 石地尚興1 本田まりこ1 新村眞人1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.379 - P.382

文献概要

 尖圭コンジローム11例に対しビダラビン軟膏の外用を行い,臨床的効果を調べた.うち9例については外用前あるいは外用後の病理組織,パピローマウィルス抗原(papillomavirus genus specific antigen,以下Pgs抗原),ヒト乳頭腫ウイルス(human papillomavirus,以下HPV)DNAについても検討した.その結果,臨床的にも病理組織学的にもビダラビン軟膏外用による効果は認められなかった.しかし,Pgs抗原,HPV-DNAともにビダラビン外用後は外用前と比べて検出率が低下する傾向がみられた.この結果は,ビダラビンがHPV-DNAの複製をある程度抑制していることを示唆し,HPV-DNAの複製の抑制が必ずしも尖圭コンジロームの治療につながらない可能性が考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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