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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻5号

1997年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス1997 Clinical Dermatology 1997 1 最近話題の皮膚疾患

新しい遺伝性光線過敏性疾患「Uvs症候群」

著者: 伊藤寿樹1 山泉克1 市橋正光2 小野友道3

所属機関: 1熊本大学医学部附属遺伝発生医学研究施設分子病態部門 2神戸大学医学部皮膚科学教室 3熊本大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.7 - P.9

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 我々は,新しい遺伝性光線過敏性疾患「UVs症候群〔UVs(UV-sensitive)syndrome〕」を報告した.現在まで3例の報告のみであるが,これらの患者の特徴をまとめた.1)生後間もなくより急性日光皮膚炎を認めるが,臨床症状は軽微である.その所見として,露光部に一致した紅斑,色素斑,落屑,毛細血管拡張があげられる.2)精神神経症状は認めない.3)皮膚癌の発生は(現在までのところ)認めない.さらに,細胞生物学的な特徴は,色素性乾皮症(XP)で見られる不定期DNA合成能の低下は認められず(バリアントを除く),紫外線照射後のRNA合成の回復に遅延を認めた.これらの所見から,本疾患は臨床的に軽症型のXPに類似しているが,細胞生物学的にはCockayne症候群に類似していることが明らかになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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