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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻5号

1997年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス1997 Clinical Dermatology 1997 4 皮膚疾患治療のポイント

腋臭症―最近の手術法

著者: 小川豊1

所属機関: 1関西医科大学形成外科学教室

ページ範囲:P.155 - P.158

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 腋臭症手術の適応は,1)腋窩から1m離れても臭く本人家族が手術を希望する場合,2)臭いはそれほど強くないが下着の黄変や湿潤が強い場合,3)臭いは2)程度だが放置すれば劣等感など精神的影響が危惧される場合,などである.手術はRigg法に準じ,腋窩中央に長さ4cmの紡錘形皮膚切除を行い,これよりアポクリン腺組織を腋毛の範囲で鋏を使って剪除する.剪除の深さは真皮下端から腋窩筋膜のレベルまでで解剖学的には1.7〜3.7mmまでの深さの層である.手術手技のポイントは,1)ガーゼを介して皮膚をはさみ反転してできるだけ浅層までアポクリン腺組織を除去すること,2)紡錘形皮膚切除の幅は縫合閉鎖時適度の皮膚緊張を持つこと,3)止血を完全にすること,4)術後の圧迫,安静を厳重に行うこと,である.術後の腋毛脱落が高いほど手術効果は高い.しかし勢除があまり浅層にまで及ぶと皮膚壊死を起こす.皮下組織とアポクリン腺組織が除去されて皮膚すなわち表皮,真皮だけが残存した状態が目標となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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