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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻6号

1997年05月発行

文献概要

症例報告

下顎骨慢性骨髄炎による難治性多発性皮下膿瘍の1例

著者: 増田陽子1 松本義也1 上田実2 鳥居修平3

所属機関: 1名古屋大学医学部皮膚科学教室 2名古屋大学医学部口腔外科学教室 3名古屋大学医学部形成外科学教室

ページ範囲:P.409 - P.411

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 70歳男性の下顎骨慢性骨髄炎によると考えた難治性の下顎部多発性皮下膿瘍の1例を報告した.膿汁からの細菌・真菌・抗酸菌培養,さらに組織の真菌培養の結果はすべて陰性であり,膿汁のグラム染色でも菌要素は認められなかった.オルソパントモグラフィーにて,下顎骨骨体部に虫喰い状の透過像が見られ,骨髄炎と診断された.手術時に,骨髄炎の部位と皮下膿瘍とを連絡する多数の瘻孔があり,骨髄炎による皮下膿瘍と考えられた.入院後,下顎骨区域切除術,金属プレートによる顎骨再建術を行い,筋皮弁にて再建術を行った.手術の1年後,再発は認めていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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