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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻6号

1997年05月発行

文献概要

症例報告

炎症性辺縁隆起性白斑の1例

著者: 山本由美1 吉原伸子1 乃木田俊辰1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.416 - P.418

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 53歳,男性.初診の1年半前より両鼠径部の脱色素斑に気づき,ステロイド外用を行うも,紅斑が先行する脱色素斑が徐々に全身に増数した.初診時,脱色素斑は全身に散在し,一部ではその辺縁に軽度隆起した紅斑を認めた.紅斑部の組織学的所見では苔癬型反応を認め,液状変性部に一致して表皮細胞にHLA-DRの発現がみられた.電顕所見では,リンパ球とランゲルハンス細胞の接着像も観察され,本症の発症に表皮細胞をターゲットとした細胞性免疫が関与し,二次的に色素脱失をきたす機序が示唆された.紅斑,脱色素斑の新生に対してステロイド内服が奏効した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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