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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻6号

1997年05月発行

文献概要

症例報告

丹毒様紅斑がみられた本態性血小板血症の1例

著者: 佐々木千秋1 高橋正明1 李宗泰2 浅野千秋3

所属機関: 1市立函館病院皮膚科 2市立函館病院内科 3弘前大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.431 - P.433

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 59歳,女性.右下腿に熱感,浸潤を伴った暗赤色紅斑が出現し,近医で抗生剤の点滴を13日間行うも軽快せず当科を受診.初診時の血液検査で血小板増多を認め,当院内科にて本態性血小板血症と診断された.皮疹は丹毒と考え,当科でも抗生剤の点滴と内服を施行したところ,徐々に軽快し始め,血小板血症の治療を開始する前にほぼ消退した.検査結果からは丹毒の診断を確定できなかった.皮疹の原因として,本態性血小板血症に伴う皮膚症状の可能性と,同症に伴う末梢循環障害のため治療経過が遅延した皮膚感染症の可能性が考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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