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症例報告
皮膚筋炎の5例
著者: 布袋祐子1 木花いづみ1
所属機関: 1平塚市民病院皮膚科
ページ範囲:P.449 - P.452
文献購入ページに移動 1990〜1995年の間に当科にて経験した皮膚筋炎5例をここにまとめ報告した.5例中男性は3例,女性は2例で,年齢は64〜77歳と高齢であった.皮膚症状としては全例に激しい掻痒を伴い,また光線過敏性皮膚炎を思わせる日光露光部の紅斑が初発症状として特徴的であった.全例に悪性腫瘍の合併を認め,そのうち胃癌が2例,胆嚢癌が1例,原発不明の骨転移が1例,胸腺癌が1例であった.皮疹が癌の発見のきっかけとなった症例が2例存在したが,いずれも進行癌であった.癌摘出にて一時的に症状の軽快を見た症例もあったが,最終的には副腎皮質ホルモン剤に頼らざるを得なかった.シクロスポリンが効果的と思われた症例もあったが,その使用にて癌を助長させた可能性もあり,十分な悪性腫瘍の検索が必要かと思われた.
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