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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻6号

1997年05月発行

文献概要

症例報告

腹部皮膚に原発した乳幼児線維肉腫の1例

著者: 芦田敦子1 大久保幸子1 渡辺朋美1 土肥庄二郎1 斎田俊明1

所属機関: 1信州大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.467 - P.469

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 7か月,男児の腹部皮膚に原発した乳幼児線維肉腫(infantile fibrosarcoma)の1例を報告した.生後4か月より,下腹部に小豆大紅色丘疹が出現し,急速に隆起,増大した.近医初診(生後5か月)時,下腹部やや右側に14×8×5mmのドーム状に隆起する紅色結節が認められた.その1か月後,さらに増大し,単純切除術を施行した.病理組織像では真皮上層から皮下にかけて,小型紡錘形,類円形の腫瘍細胞が密に増殖し,一部束状配列を認めた.また,血管の増生とその周囲に多数のリンパ球浸潤を認めた.免疫組織学的検討では,vimentinのみ陽性.本症と診断し,局所の広範囲切除を施行した.10か月後の現在まで再発.転移はみられない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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