icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻7号

1997年06月発行

文献概要

症例報告

毛孔性紅色粃糠疹の1例

著者: 高橋千歳1 大西誉光1 渡辺晋一1 高橋久1

所属機関: 1帝京大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.526 - P.528

文献購入ページに移動
 53歳,男.初診の約10日前より顔面に軽い痒みを伴う紅斑が出現し,徐々に全身に拡大した.現症は顔面に鱗屑を伴う地図状の紅斑と上半身を中心に貨幣大までの粃糠様落屑を伴う紅斑を認め,その一部は融合し局面を形成していた.手掌には角化性紅斑が認められた.乾癬の疑診でシクロスポリン内服,ステロイド外用を開始するも,皮疹は拡大し紅皮症となった.組織学的に不全角化を伴う角質肥厚,軽度の表皮肥厚,毛孔一致性の角栓形成を認め,毛孔性紅色粃糠疹と診断し,エトレチナート30mgより治療を開始し,内服20日目に略治した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?