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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻7号

1997年06月発行

症例報告

続発性皮膚形質細胞腫の2例

著者: 福永麻紀1 菊池新1 西川武二1 岡本真一郎2 池田康夫2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 2慶應義塾大学医学部内科学教室

ページ範囲:P.529 - P.532

文献概要

 続発性形質細胞腫の2例を報告した.症例1は55歳,男性.胃の形質細胞腫摘出の半年後,全身に多発性皮下腫瘤が出現.組織学的に異型性の強い大型の細胞の浸潤を認め,免疫組織学的所見,遺伝子再構成所見より形質細胞腫と診断.放射線療法,化学療法にて経過観察中.症例2は26歳,女性.多発性骨髄腫の経過中,右下肢に単発性腫瘤を生じた.症例1と同様,病理組織,免疫学的所見,遺伝子再構成所見より形質細胞腫と診断.放射線療法にて略治した.原発性皮膚形質細胞腫は比較的予後良好とされるが,多発性骨髄腫の経過中に出現するものは予後不良の徴候とされている.しかし他臓器の髄外形質細胞腫に続発した皮膚形質細胞腫の報告は他に例がなく,極めて稀と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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