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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻7号

1997年06月発行

症例報告

陰嚢石灰沈着症の1例

著者: 小川晃史1 赤坂俊英2 昆宰市2 倉達彦3 岡村廉晴3

所属機関: 1恵み野病院皮膚科 2岩手医科大学皮膚科学教室 3恵み野病院泌尿器科

ページ範囲:P.549 - P.551

文献概要

 51歳,男性の陰嚢に多発した石灰沈着症を報告した.組織学的に真皮に大小の石灰沈着と嚢腫構造がみられ,1)嚢腫壁を欠き,Kossa染色で黒褐色を示す無構造石灰沈着物の周囲を結合織で囲む部分,2)扁平化した数層の上皮壁からなる上皮性嚢腫の構造をとる部分,3)嚢腫壁を欠き内容物の周囲に異物反応を認める部分,の3つの形態を認めた.自験例は,特発性陰嚢石灰沈着症として報告されている症例の一部が,多発性表皮嚢腫に由来していることを示唆するものと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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