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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻7号

1997年06月発行

文献概要

治療

進行有棘細胞癌に対する下口唇再建方法の検討

著者: 岩崎泰政1 波多野裕二1 河合幹雄1 行徳英一1 山本昇壯1

所属機関: 1広島大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.569 - P.572

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 進行した下口唇有棘細胞癌の切除により生じる,下口唇の広範な欠損に対する再建方法を検討した.下口唇正中の欠損症例では,両側の頬部の皮膚,筋肉,粘膜の全層組織を皮弁とし,正中方向に進展させるWebster法や,両側の顔面動脈をpedicleとし鼻唇溝に沿った全層組織を島状皮弁とし,それらを重ね合わせたgate flapにより再建を行った.一方,欠損が偏位している症例では,口角が温存できた側は頬部の全層組織を用い上方を茎とした皮弁を作成し,下口唇部に90度回転させるMcGregor法を用い,偏位側はWebster法を併用して再建した.いずれの方法も整容的にも機能的にも比較的満足のいく結果を得たが,合併症として軽度の小口症などが生じた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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