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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻8号

1997年07月発行

文献概要

症例報告

疱疹状天疱瘡の3例

著者: 神谷美知代1 清島真理子1 野尻麻里1 藤沢百合子1 佐藤史歩1 米田和史2 北島康雄1

所属機関: 1岐阜大学医学部皮膚科学教室 2岐阜市民病院皮膚科

ページ範囲:P.612 - P.614

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 30歳女性,49歳女性,76歳女性の疱疹状天疱瘡を報告した.皮疹はいずれも辺縁に水疱が環状に配列した紅斑が特徴的であり,粘膜病変は認められなかった.組織学的には表皮内水疱とeosinophilic spongiosisを認めた.蛍光抗体直接法では表皮細胞間にIgGの沈着を3例全例に,IgAの沈着を1例に,C3の沈着を2例に認めた.間接法による抗表皮細胞間抗体価は32倍から64倍であった.患者全例の血清中に160kD蛋白に対する抗体が認められたことより疱疹状天疱瘡が落葉状天疱瘡の一亜型であることが推察された.また,治療はプレドニゾロン,レクチゾール®内服により全例軽快した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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