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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻8号

1997年07月発行

文献概要

症例報告

Eosinophilic cellulitisの1例

著者: 布施暢子1 泉裕乃1 上出良一1 新村眞人1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.615 - P.618

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 33歳,男性.菓子職人.平成6年夏より両下腿に瘙痒と痺痛を伴う蜂窩織炎様の発赤,腫脹が出現,小水疱もみられた.2か月後には両手背に拡大,近医で種々の治療を受けるも寛解,増悪を繰り返し,さらに2か月後当科に入院した.組織は真皮乳頭層の著明な浮腫,真皮全層にわたる高度な好酸球浸潤がみられ,いわゆるfiamefigureを呈していた.入院後の安静とステロイド剤外用にて軽快したが,8か月後同部位に再発し,仕事を休むと軽快した.本症の惹起因子は種々報告があるが,今回仕事との関連が深いとみて検索を行った.確証はないが,接触蕁麻疹が好酸球増多状態をつくり,圧迫,温熱等の局所的刺激因子が好酸球の活性化を引き起こしたと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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