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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻8号

1997年07月発行

文献概要

症例報告

塩酸メキシレチンによる薬疹の1例

著者: 中村稔12 五十嵐勝1 市川眞喜子1 大井綱郎2

所属機関: 1東京医科大学八王子医療センター皮膚科 2東京医科大学皮膚科教室

ページ範囲:P.623 - P.625

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 56歳,男性に生じた塩酸メキシレチン(メキシチール®)による薬疹を報告した.心内膜下梗塞を起こし不整脈の予防のため塩酸メキシレチンを投与されていた.内服45日後に多形滲出性紅斑型の皮疹が生じ,発熱,肝機能障害も見られた.ステロイド投与にて軽快するも皮疹の消退までに約2か月を要した.メキシチール®のパッチテストで陽性.主剤である塩酸メキシレチンのパッチテストも48時間後に陽性となり,この反応は5日後には強陽性となった.過去の報告では,自験例を含め23例の報告があり,薬疹の型は重症型が多く,治癒の遷延が10例に認められている.パッチテストは記載があったものは,すべて陽性であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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