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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科51巻9号

1997年08月発行

症例報告

結節性紅斑と多形紅斑を併発した1例

著者: 柴崎嘉子1 沼原紀予1 吉田智子1 中川俊文1 高岩堯1

所属機関: 1香川医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.704 - P.706

文献概要

 72歳の女性に,結節性紅斑と多形紅斑が併発した1例を報告した.下腿に,またその2〜3日後に,手掌にも痛みを伴う紅斑が出現した.臨床上,下腿の皮疹は結節性紅斑,手掌の皮疹は多形紅斑であった.病理組織学的には,下腿の皮疹は脂肪織の線維中隔および,小葉間のリンパ球の浸潤,手掌の皮疹は表皮の細胞間浮腫と真皮乳頭部の浮腫,真皮上〜中層のリンパ球浸潤を認めた.蛍光抗体直接法では,結節性紅斑,多形紅斑ともに陰性であった.全身の精査を行ったが,併発の原因は明らかにならなかった.結節性紅斑と多形紅斑の併発の報告は本邦では稀である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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