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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻1号

1998年01月発行

症例報告

C型肝炎を合併した口腔扁平苔癬の2例

著者: 伊東英里1 菊池敏郎1 小林衣子1

所属機関: 1札幌鉄道病院皮膚科

ページ範囲:P.25 - P.28

文献概要

 症例1:69歳,男性.昭和60年頃から口唇,口腔内に皮疹が出現し近医歯科にて扁平苔癬と診断されていた.同時期から頭部,背部,手背に脱色素斑が出現し拡大してきたため当科を受診した.昭和55年頃から慢性肝炎で近医内科にて加療中で,平成4年C型肝炎の診断後インターフェロン(IFN)を投与された.症例2:54歳,男性.平成3年1月頃から口唇に皮疹が出現し,紹介されて当科を受診した.皮膚病理組織は扁平苔癬に典型的であった.昭和37年頃から慢性肝炎で近医内科にて加療中で平成5年C型肝炎の診断後IFNを投与された.2症例とも扁平苔癬とC型肝炎の合併例で,少量のステロイド内服で扁平苔癬は小康状態であったがIFN投与で皮疹は一時的に悪化し,IFN投与終了後はIFN投与前に比べ軽快した.口腔扁平苔癬においてはC型肝炎の検索が必須であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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