文献詳細
症例報告
文献概要
症例1:69歳,男性.昭和60年頃から口唇,口腔内に皮疹が出現し近医歯科にて扁平苔癬と診断されていた.同時期から頭部,背部,手背に脱色素斑が出現し拡大してきたため当科を受診した.昭和55年頃から慢性肝炎で近医内科にて加療中で,平成4年C型肝炎の診断後インターフェロン(IFN)を投与された.症例2:54歳,男性.平成3年1月頃から口唇に皮疹が出現し,紹介されて当科を受診した.皮膚病理組織は扁平苔癬に典型的であった.昭和37年頃から慢性肝炎で近医内科にて加療中で平成5年C型肝炎の診断後IFNを投与された.2症例とも扁平苔癬とC型肝炎の合併例で,少量のステロイド内服で扁平苔癬は小康状態であったがIFN投与で皮疹は一時的に悪化し,IFN投与終了後はIFN投与前に比べ軽快した.口腔扁平苔癬においてはC型肝炎の検索が必須であると考えられた.
掲載誌情報