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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻10号

1998年09月発行

今月の症例

乾癬性紅皮症に多発した有棘細胞癌の1例

著者: 水野寛12 篠田勧1 山田悟1 山本昇壯1

所属機関: 1広島大学医学部皮膚科学教室 2中国労災病院皮膚科

ページ範囲:P.793 - P.796

文献概要

 45歳,男性.昭和46年尋常性乾癬が発症,翌年紅皮症化した.乾癬性紅皮症としてPUVA療法,エトレチナート内服,メソトレキセート内服,ゲッケルマン療法などの治療を受けていたが皮疹は治療抵抗性であった.平成3年,左膝部に母指頭大の難治性潰瘍,平成7年,左下腿外側に辺縁部堤防状隆起を伴う手掌大の潰瘍,背部,左手背部,右下腿部に大豆大の難治性びらんが出現した.すべて有棘細胞癌であり,左大腿切断術を含む腫瘍摘出術を施行し,シスプラチンおよび5—FUによる化学療法を行った.術後6か月間,再発,転移を認めていない.乾癬の重症型ともみなされる乾癬性紅皮症と皮膚悪性腫瘍との関連について若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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