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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻10号

1998年09月発行

文献概要

症例報告

セファレキシンとの交叉反応を認めなかったセファクロルによるアナフィラキシー型薬疹の1例

著者: 福永瑞穂1 鶴顕太1 児玉昌子1 原田晋1 堀川達弥1 市橋正光1

所属機関: 1神戸大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.815 - P.817

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 35歳,男性.以前にも抗生剤内服にてアナフィラキシー発作を生じたことがある.感冒にてセファクロルを服用した際,約30分後より呼吸困難および胸部絞扼感が出現し,全身の掻痒感と発赤も認められた.内服誘発テストの結果,セファクロル1/100錠にて軽度の呼吸困難と胸部絞扼感が生じたため,同剤によるアナフィラキシー型薬疹と診断した.セファレキシンの内服テストは陰性で交叉反応を示さなかった.自験例のようにセファレキシンと交叉反応を示さない症例の存在はセファクロルにおけるI型アレルギー反応の抗原決定基を考える上で興味深く思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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