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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻11号

1998年10月発行

文献概要

症例報告

クラリスロマイシンが奏効したintercellular IgA vesicopustular dermatosis

著者: 西口健1 磯田憲一1 浜中浩子1 谷口芳記1 清水正之1

所属機関: 1三重大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.896 - P.898

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 クラリスロマイシンが奏効したintercel—lular IgA vesicopustular dermatosis(IAVPD)の症例を経験したので報告する.患者は49歳,女性.腋窩の水疱形成で発症し,躯幹,下肢にかけて広範囲に落屑,水疱,膿疱を伴う紅斑を認めた.組織学的に棘融解を伴う角層下膿疱があり,蛍光抗体法では表皮有棘層上層部細胞間にIgAの沈着を認めIAVPDと診断.ミノサイクリン内服,ステロイド外用は無効,クラリスロマイシン内服に反応,皮疹は消退傾向となった.クラリスロマイシンの抗炎症作用,好中球の遊走抑制作用,サイトカイン産生抑制作用が本症に有効と推測した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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