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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻11号

1998年10月発行

文献概要

症例報告

マンソン孤虫症の1例

著者: 小池美佳1 石井清英1 岩原邦夫1 荒木国興2 山崎浩3 高宮信三郎3

所属機関: 1江東病院皮膚科 2国立公衆衛生院衛生微生物学部 3順天堂大学医学部寄生虫学教室

ページ範囲:P.928 - P.930

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 57歳,男性.初診の1年前より左大腿部に移動性を欠く小指頭大の皮下腫瘤に気づくも自覚症状がないため放置.最近,徐々に増大してきたため来院した.初診時,軽度発赤を伴う約1.5×1.5cmの皮下腫瘤が左大腿部に存在したため,全摘術を施行.術中,虫体を思わせる白色紐状物を認めた.組織学的に好酸球を含む肉芽腫と虫体の断面が観察されたためマンソン裂頭条虫のプレロセルコイドと同定,マンソン孤虫症と診断した.本症例は腫瘤の移動性を欠き,また一般血液検査所見でも異常を認められなかった点が特徴的であり,かつマンソン裂頭条虫抗原に対する抗体価を1年にわたり経過観察したので若干の文献的考察を加え報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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