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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻12号

1998年11月発行

文献概要

臨床統計

腎移植患者にみられた皮膚病変

著者: 松村宜子1 天田憲利2 岡崎肇2

所属機関: 1仙台社会保険病院皮膚科 2仙台社会保険病院外科

ページ範囲:P.977 - P.980

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 当院外科で腎移植を施行された434例のうち1990年から1997年の間に皮膚科を受診した患者152例(男110例,女42例,移植時平均年齢33歳,最長移植後観察期間20年)の病歴を検索した.総数321件の病変が観察され,内訳は感染症207件,前癌性または癌性病変4件,非感染性炎症49件,良性腫瘍12件,他49件であった.感染症の中では,癜風,白癬,疣贅,帯状抱疹,毛嚢炎が多く認められた.前癌性または癌性病変(日光角化症2件,Bowen病1件,基底細胞癌1件)が認められた症例は移植時年齢,発症時年齢が高く,疣贅を合併していた.非感染性炎症では脂漏性皮膚炎が多く認められ,癜風の増加との関係が示唆された.他に痙瘡など薬剤の副作用と思われる皮膚病変が認められた.腎移植患者の皮膚病変発生には免疫抑制療法が影響していると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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