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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻12号

1998年11月発行

文献概要

症例報告

多彩な皮膚症状を量した持久性隆起性紅斑

著者: 木村俊次1

所属機関: 1国家公務員共済組合連合会立川病院皮膚科

ページ範囲:P.988 - P.990

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 55歳,男性,土建作業員.下肢の皮疹は典型的で伸側に生じたが,上肢の皮疹は屈側に生じて辺縁隆起性の局面を呈したこと,および経過中上・下肢とも一部の皮疹に潰瘍化を生じたことが特異であった.上肢屈側の皮疹の組織像は典型的で,壁が不明瞭になった小血管の周囲に好酸性物質の網状の沈着と核破壊を伴う好中球浸潤,出血を認めた.皮疹はジアフェニルスルホン(DDS)75mg/日内服が奏効した.潰瘍化は仕事上の小外傷との関連が窺われた.合併症として習慣性扁桃炎とRF高値がみられた.本症の皮疹のばらつきについても言及した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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