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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻13号

1998年12月発行

文献概要

症例報告

日焼けサロン愛好者に生じた急性滴状乾癬の1例

著者: 丸野陽子1 早川和人1 塩原哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1089 - P.1092

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 21歳女性の日焼けサロン愛好者に生じた急性滴状乾癬の1例を報告した.初診時,顔面,Vネック部などの日常の露光部を除くほぼ全身に鱗屑を付す丘疹,紅斑を認める他,多数の脱色素斑が混在していた.セフェム系抗生物質を3週間投与したところ脱色素斑を残して略治した.ASO,ASK高値,抗生物質著効より溶連菌感染が起因となったと思われたが,経過から日焼けサロンにおける紫外線曝露の関与も考えられた.紫外線に対する抵抗性を有する露光部にほとんど発疹がみられなかったこと,初診時より紅斑消退後の脱色素斑が認められたことより,自験例では紫外線が乾癬に対し増悪,軽快の両方向に作用した可能性が推測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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