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症例報告
胸囲結核の1例
著者: 新見やよい1 本田光芳1
所属機関: 1日本医科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.1112 - P.1114
文献購入ページに移動 25歳,男性.1か月前より左胸部に腫瘤が出現した.初診時,7.5×6.5×3.0cmの波動を触れる腫瘤を認め,穿刺吸引にて20mlの膿汁を排出した.組織所見:真皮下層から皮下脂肪織にかけて壊死巣を認め,それを取り囲むように類上皮細胞とリンパ球の浸潤を認めた.ツベルクリン反応は強陽性.胸部X線では左肺尖部に陳旧性肺結核の像がある.膿汁と皮膚組織片の培養でヒト型結核菌を同定した.胸囲結核と診断しイソニアジド,リファンピシンの内服を開始したところ,一時痩孔を形成したが,皮疹は5か月後には完全に瘢痕化した.過去10年間の同様の本邦報告例について検討し若干の考察を述べる.
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