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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科52巻2号

1998年02月発行

文献概要

症例報告

プロスタグランジンE1の中心静脈投与により関節可動域,色素沈着,指尖部潰瘍の改善をみた汎発性強皮症

著者: 湊原一哉12 沢田泰之1 佐藤貴浩1 横関博雄1 片山一朗1 西岡清1

所属機関: 1東京医科歯科大学皮膚科学教室 2取手協同病院皮膚科

ページ範囲:P.133 - P.136

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 49歳,女.1983年,蝶型紅斑出現し全身性エリテマトーデスと診断.1984年,手指硬化が出現し汎発性強皮症と診断.Bamett 3型の皮膚硬化,四肢の大小関節の拘縮および運動制限を認め,肺線維症および食道,小腸の蠕動障害を伴う.皮膚硬化に対し,プレドニゾロン5mg/日に加えプロスタグランジンE1の経中心静脈的投与を開始し,8μg/日より漸次増量,40μg/日を3週,60μg/日を8週,80μg/日を5週,計17週,総量5.5mgを投与した.投与総量約3mg前後に達した頃より徐々に指尖部の潰瘍の縮小化,皮膚色素沈着の改善がみられるようになり,治療終了後には関節可動域,皮膚温にも著明な改善を認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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